スコーンを上手く割るまで

多動気味の脳と生きてゆく

メインテーマは殺人_感想

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どうも、ユッサンです。こんばんは。

新年度が始まり、実は部署異動をしましてかなり忙しい平日を過ごしているのですが、その反動で週末は何か充実させたいという気持ちが強くなってきました。ただ、資格勉強には全く心が動かなくなってしまい、積読解消に励みたくなっております。

と言いつつ、今日感想を認めたいのは昨日購入した文庫本です。思い出せるだけで4冊の積読を抱えているのに、昨日フラッと書店で購入してしまったのです。しかも新品、海外ミステリは文庫といえど1冊1,000円超えが通常なので、勢いで買うと金額にちょっとびっくりしてしまいます。

 

今日は、アンソニーホロヴィッツの「メインテーマは殺人」の感想を。

この著者の作品は先日、と言っても1年前?に読んだカササギ殺人事件がアガサクリスティーのオマージュだらけで、なかなか思うように楽しめなかったことから距離を置いていたのですが、文章自体はすごく好きだったので、別シリーズで再チャレンジした次第です。

結局のところ、めっちゃ面白かった・・・!

まず設定が面白い、著者が出てくるなんてなかなかない。フィクションとはいえ、著者の近況がリアルに描かれているのもくすぐられる。また、ホームズとワトソンを彷彿とさせる(というかかなり意識されている)探偵コンビの推理が進められていく雰囲気が良い。頭の切れる元警部ホーソーンに、愚痴づきながらもだんだんと距離が縮まっていくのが微笑ましい。あと、あまり自分はやらないのだけど、一緒になって犯人探しをしてしまうのも憎い。すっかりトニーと同じ推理をやってしまった時は、自分は凡人だなあと笑ってしまった。(著者にまんまと嵌められている、という意味で)

それにしても本当に王道コンビものだった。自分もホーソーンのことが知りたくなってくるし、こいつとは相容れないなと思うところが多くなってきた中盤で、とある出来事を同じように想い悼む二人が並んで描かれた時に、良いコンビになってきたじゃない・・・と嬉しくなった。最後もまた・・・・続きが本当に楽しみだ〜!

個人的には刑事?事件?ミステリものはピエール・ルメートルの「悲しみのイレーヌ」がダントツで好きなのですが(陰湿な事件とジメジメとした結末の後味がすき)、こういう王道系も手が進んで面白かった。早速、シリーズの続きである「殺しへのライン」「その裁きは死」を読みたいと思う。積読に加わる模様。